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スクイグル発想画
スクイグルとは、何気ない線から見えてくるものを想像し、イメージした形になるように線を書き足し新たな絵を作り出していく描画ゲームです。この方法は芸術療法にも用いられています。なにげない線から自由に発想しゲームのように何枚も描いていくことでひらめきや柔軟な思考力を育てます。
ねらい・目的・指導書
この課題でどんな力育つの?
●何気ない線や形から発想をし、線を書き足して絵を描いていくことで、白紙から絵を描く緊張をゆるめ、ゲームのように遊びながら絵を描いていくことができます。 この課題では一つの絵にじっくり取り組むというよりも、ひらめいた形や発想を次々と形にしていくことで、発想の瞬発力や柔軟な思考力などを育てます。同じ線や図像からの発想でも子どもによって一人ひとり違うものを想像していたり、意外な形が生まれたりすることで、子どもの気持ちや内面を理解するきっかけにもなります。
技能面でのねらい
●クレヨンの基本的な使い方を学ぶ。自由に色々な線や形を描いていく
技術面では難しいことはありません。子どもの発達段階によって形にできるイメージは限りがありますが、大事なことは出来上がった形だけでなく、それを介してコミュニケーションをとっていくことです。 また、描いていくことに抵抗感をなくしていくねらいもあるので、のびのびと発想をし自由な線や形を描けるようなリラックスした雰囲気を作ることが大事です。
情緒面でのねらい
●ひらめきの瞬発力や自由な思考力を養う。ゲーム感覚で絵を描く楽しみを感じコミュニケーションにより情緒を安定させる
白紙の紙に絵を描いていくことは大人でも緊張感を伴います。この課題ではあらかじめ何気ない線や単純な図像が描いてある紙を用意することで、描くという緊張感をなくしリラックスした状態で発想していくことでひらめきや 柔軟な思考力を養います。どんなものを発想してもいいので、同じ線や図像で何枚も違うイメージができあがることもあります。教師はできた絵を元にコミュニケーションを取りながら楽しんで進めていくことで、子どもも 新たなひらめきが促されていきます。正解はなく自分のイメージが正解、ということを伝えることで、一人ひとりの自己肯定感を育てます。
*学年、発達段階に応じての指導について
※3歳児以上向け
2歳児:制作にはまだ早いので行いません。
3歳児:線や図像から楽しんで発想しなんらかの線を引いてみることができる。
4歳児:線や図像から楽しんで発想しイメージを形にすることができる。
5歳児:線や図像から楽しんで発想しイメージを形にし、絵にすることができる。
材料・使用するもの
・スクイグルのいくつかのパターンをコピーしておく
(1人5~6枚ぐらい出来るように)
・クレヨン(子ども1人につき1セット)
・ホチキス(教師用。最後出来上がったスクイグルの作品集を本にしてあげましょう)
下準備
・スクイグルのいくつかのパターンをコピーしておく
(一人5~6枚ぐらい出来るように)
人数×5~10枚分くらい
環境・時間設定
【各園で異なります。参考程度でお願いします】
指導・導入
「きょうはみんなに面白い宝物のプレゼントを持ってきたよ!
この宝物はいろんなものに変わってしまう不思議なおえかき宝物♪みんな見たい?」
生徒を輪にしてその中心に
スクイグルカードをバラバラにしておきます。
「実はね、このカードはまだ宝物に変身する前の魔法のかかっていない状態なんだ。みんなの持っているおえかきパワーをつかって素敵なおえかき宝物にかえてあげないといけないの。」
ちいさくってとがったおやまがくっついてるね。」
実はこのぎざぎざのマークの続きがあるんだよ。
先生が試しにやってみるね。
何にしようかな~?
縦横ぐるぐる回しながらかんがえようね。」
「じゃあ次は~このマークにしよう!」
「ペールオレンジのクレヨンでぐるっとおまんじゅうかいてみよう。」
これな~んだ?
「ぼくのおかお!」
じゃあみんなもお宝探しゲームやってみるぞ~。
宝探しゲームのルールは、さっき先生がやったようにするよ。
1:まずは宝のカードを探しにいこう!
2:宝のカードを探しにいったあとはお席にもどって
そのお宝カードに隠されているおえかきを探そう!
このときお宝カードを向きを逆にしたり、ひっくり返したり縦横かえたり
してもいいよ。
3:何のおえかきが隠れているか見つけた子はクレヨンを使っておえかきの続きをして完成させよう!
先生のところに持ってきてね。
先生のところに持ってくると、なんと!素敵なお宝絵本にしてあげるよ!。
おうちにお持ち帰りしてお母さん、お父さんにお宝絵本見せてあげようね!」
制作
こんな子いるかな
◯発想がどうしても浮かばない子◯
「発想しなくてはいけない」と思うと焦って楽しめなくなるので、あくまでもゲームのような感じで進めましょう。また自信がなくてお友達の真似っ子をする場合もあるかもしれませんが、それも否定せず少しだけでもその子のオリジナルな部分があればそこに注目してお話してみましょう。
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