●【小中学生以上:絵画】パウル・クレーに学ぼう~色のリズム~

★動画 10分58秒 
★動画+制作時間目安 70~100分

☆色の魔術師 パウル・クレー先生に学ぼう
☆混色や色の組み合わせを楽しみながら作品つくり!

作品ができたらこちらへ作品をアップしてね!

下のボタンをクリックしてね
     ↓
web美術館リンク

● パウル・クレーについて

パウル・クレーは、スイスの音楽一家に生まれ、絵画と共に音楽や文学への関心も高く、 初期には銅版画など様々な技法から独自の道を探っていました。

1914年のチュニジア旅行で、鮮やかな色彩に目覚め、作風が一変しました。
「色彩が私を永遠に捉えたのだ」と日記に残されています。
クレーの色彩豊かな作品はこの旅行以降に描かれ、また抽象表現での制作も行うようになりました。
1921年から1931年にかけてバウハウスで色彩と造形に関する講義を行ない、多くの著作を残しました。

・「芸術は目に見えるものを再現することではなく、見えるようにするもの」
との言葉が残されてます。キャンバスに描かれた作品は少なく、様々な支持体に様々な画材を用いて描いていました。

また作品サイズが小さいことも特色のひとつです。

・彼の作品は音楽的にも感じられるリズミカルな線や「色彩の魔術師」とも言われる色彩のグラデーションが美しく、見る人を魅了します。

・不規則なのに規則性のあるモチーフは有機物をお手本としており、見る者の心を暖め緩めるように感じられます。

・クレーの絵は素材感を生かすために画材の自由な混在が見られます。

掻き傷やかすれがあり、僅かに歪んでいます。

歪みながらも線と面で構成された色彩のパッチワークは、視覚的なハーモニーとなって表わされています。

今回は絵の具を少しづつ混ぜることで、微妙な違いのある色を作れるようになり、
混色した色の美しさに気づき、たくさん色を経験することが目的です。
色の組み合わせを意識的に配置し、色だけでも絵づくりが出来ることを体験しましょう。

●使うもの1=材料 (WEB美術教室の皆さまは、送付セットにはいっているもの)

○黒色画用紙  1枚
○画用紙おび  6枚

●使うもの2=道具 (WEB美術教室の皆さまは、お家で準備していただくもの)

○アクリル絵の具セット
○バケツ
○新聞紙
○はさみ
○スティックのり
○油せいマジック黒


● 始める前のじゅんび

○エプロンはつけたかな?
 ない場合はよごれてもよい服をきよう
○つくえやテーブルの上にシートをしいておこう

使うものの用意ができたら動画をスタートさせてね!

● 動画:パウル・クレーに学ぼう~色のリズム~

★動画時間:10分58秒
★動画+制作時間目安 70~100分

0:34~ パウル・クレーってどんな人?
3:21~ 道具を準備しよう!!
3:46~ 制作しよう!カードを作ろう!
4:11〜 絵の具で色をぬっていこう!
7:45~ 出来たカードをハサミで切ろう。
8:06〜 ★色をならべるときのコツ★
9:18〜 黒い画用紙にならべてみよう

★動画+制作にかかる時間の目安:70分~100分

◆動画について
動画を全部みてから、または動画を止めながら作ってみよう



    ↑
アルバム投稿はこちら
上のボタンをクリックしてね

●せいさくのしかたピックアップ

その1

白い画用紙のおびをハサミで切っていこう。
1つのおびからから4枚のカードができるよ。


その2

全部でカードは24枚できます!


その3

紙パレットに黒のマジックで写真のように線を引いてから

・パーマネントイエローディープ
・パーマネントレッド
・スカイブルー
・ホワイト
・ブラック

5色の絵の具を出してみよう。
真ん中の空いている所は絵の具を混ぜる場所です。


その4

まずは、平らな「ひらふで」をよういします。
◆◆◆1まいめのカード◆◆◆
青、赤、黄色から好きな色のを1色選んで、
チューブから出した色のまま、カードにぬってみよう。
白いところがなくなるように、しっかりぬってね。

シモダン先生はスカイブルーからぬってるよ。

 


その5

◆◆◆2まいめのカード◆◆◆
青と白をちょっと混ぜて、水色を作ってぬってみよう!

絵の具を混ぜるときは、ふでをしっかり洗うこと、
真ん中の広い所で混ぜることをわすれずに。

 


その6

◆◆◆3まいめのカード◆◆◆
青と白と黒の色を混ぜてぬってみよう!


その7

◆◆◆4まいめのカード◆◆◆
青と黒を混ぜてぬってみよう!


その8

4枚の青のカードができました!
微妙に色がちがっているのがわかるかな?


その9

赤や黄色も同じように、
4枚ずつカードを作ってみましょう。


その10

青、赤、黄色のカードがそれぞれできたら、
好きな色のどうしを混ぜて、新しい色をたくさん作ってみましょう。


その11

色をぬったカードがかわいたら、
ハサミを用意して、四角、三角、丸のかたちをたくさんつくってみます。

動画の8:06〜 ★色をならべるときのコツ★ を見ながら、
色の仲間ごとに分けてもいいです!
シモダン先生が色の分け方のポイントを教えてくれてるよ。


その12

黒い画用紙の上にならべてみて、
きれいな色の組み合わせをどんどん発見しましょう。
良いかたちが決まったら、のりではって完成です!

● 保護者さまへ

 

アート好きのお父さまお母さまなら、美術館などで
クレーの作品に出会われている方も多いのではないでしょうか。

パウル・クレーは、その親しみ易い作風で大変人気のある画家です。
柔らかな色調と自然界をお手本とした優しさを感じさせる形や線の繰り返しは、美しく調和し見る人の心を温めるようです。

今日は「色の魔術師」と言われたクレーに倣ってたくさんの色を作りました。
絵の具を少しずつ混ぜることで、素敵な色が生まれます。
生まれた色は小さく切った画用紙に塗って、たくさんの色カードができました。
並べてみると隣り合う色同士、馴染んだり引き立てあったり…。
この色とこの色は似合うなー、なんてことが出来るのも今回のカリキュラムならではです。

実はこの色のカード作り、プロのデザイナーたちもやっているんですよ。
自分のお気に入りの色、お気に入りの組み合わせ。
これはデザイナーや画家にとって大切な財産になります。
子どもたちも、今回の体験を通して心のパレットにお気に入りの色が増えることでしょう。
生活の中で「あの色使ってみたい!自分で作ってみよう。」
なんて気持ちになれたら、作品がより豊かな表現になっていくと思います。

 

● こんな時はどうしたらいいの?

************************
上手に色が混ぜられません。
************************

写真のようにパレットの上でぐるぐる大きく混ぜてしまうと、
まわりの色んないろが混じってしまい、沢山の色が作れません。
混ぜる時はパレットのお隣の色が混ざらないように、筆先を小さく動かして混ぜましょう。

 

***************************************************
カードに絵の具を端まで塗らない。カードの絵の具がムラになっている。
***************************************************
どうやら絵の具混ぜ混ぜが楽しすぎて、カードに絵の具を端まで塗らずに、
次のカードに塗りたくなってしまったのですね。
せっかくたくさんの色を作ったのに綺麗に塗れていないと、
その後の制作で困ってしまうこと、また作品がかっこわるく見えてしまうことを
伝えましょう。
動画でカードの塗り方をもう一度見返してみるとよいかもしれません。

***************************************************
カードを三角、四角、丸以外の形に切りたくなったようです。
***************************************************
もっとおしゃれな絵にしたくなって、ついつい、
りんごやみかん…好きな形に切ってしまう子もいるでしょう。
ただ、今回のねらいは少し違います。
好きな色で好きな形を作って貼る、切り絵のおけいこではないこと。
四角や三角、丸などの単純な形から、
色の綺麗さやリズムを引き立てる効果があり、
それを体感してほしいことを伝えましょう。
どうしても作りたいものがある場合は、見守ってあげてください。


                 ↑
アルバム投稿はこちら
上のボタンをクリックしてね