絵の評価について

   -「上手ね」以外の言がけを-

「上手に描けたね!」
お子さんの絵をほめる時、そんな風な言葉がけをすることはないでしょうか?
「上手」という言葉の裏には、「下手」という言葉がある、「評価」の言葉です。

      -評価の言葉-
「上手・下手」というのは、評価の言葉です。
評価というのは、大きな力をもっています。
上手と言われたら嬉しいですが、言われない時には下手っていうことなのかなととらえることもあります。
また、他の子には「上手いね」と声をかけられたけど、自分は言ってもらえなかった、自分は下手なのかな?そんな不安もよぎります。

評価されるとわかっているなかで、自由にのびのび描くというのは、とても難しいものです。
子どもがありのままの表現をした時に、評価によって心が傷つくと、「どう思われるんだろう?」という不安をもってしまい、その後描きづらくなってしまいます。
絵は「評価はしない」ことがとても大事です。

上手下手というのは典型的な評価の言葉ですが、アドバイスのような言葉も、子ども達が「評価されている」「自分の絵にたりないものを指摘された」と感じる言葉です。

小さく描く → もっと大きく描いたら
色数が少ない → もっと色をたくさん使ったら
ぐちゃぐちゃ → もっと丁寧に描きなさい

そう感じたり思ったりするのは、自然な感情です。
ですが、それをそのままお子さんに伝えるのは、どうかぐっとこらえていただけたらと思います。

自由にのびのび描くためには、子ども達が、安心・リラックスできていることが必要です。
無意識の信頼です。
その信頼関係を築くために必要なのは、以下の2つです。

・子どもの絵のお話をきく
・絵を見て、自分が感動したところを具体的に伝える

子どもの絵のお話をきいていくと、子どもたちはさらに絵を育ててくれます。
そして「上手」以外の言葉で、実際に絵を見て「素敵!」と思ったところを具体的にお子様に伝えることがおすすめです。

「とっても元気のいい線!動いているのがすごく伝わってくるよ~」
「この女の子のドレス、とってもおしゃれなデザイン!〇〇ちゃんのセンスがすごく素敵!」
などなど・・

よかった探しを具体的に言葉にして伝えること
それが積み重なっていくうちに、子どもの自信は育まれていきます。

【参考】芸術による教育の会 「明日への手」美術展 研究発表


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