教師の坂本先生がお子さんを会のアートスクールに入会させてくれました。実は、会で働き始めるずっと前に、一度体験レッスンに来てくれました。しかし、その時は入会されず、なぜその後入会することになったのか理由を聞きました。
その1からの続き
【3】調理師として働き始める
私は、娘が中学生へと成長する間に産後子育て専業主婦を経て、保育園で調理師のパートを開始していました。
下の子(息子)が小学校に上がる前に、そろそろ社会復帰をしたいな、ちょっとした小遣い稼ぎをができたらなと思っていたところ幼稚園のママ友に紹介してもらいました。
調理師免許をもっていたこともあり、特に深く考えることなく職に就きました。
トータルで四年近くこの仕事を続けることになりますが、このことがきっかけになり、会の仕事へと繋がっていきます。
【4】勤務する園の教育に疑問を持つように・・・
保育園で働くことで子どもの教育について常々考えるようになりました。
私は平和な未来を作るには、心の根っこがしっかり育った人間を増すことが大切だと考えます。いつも思い浮かぶのは我が子が卒園した幼稚園の教育でした。教会系の幼稚園で「愛」と「信じて待つ」教育方針を大切にしていました。先生たちはいつも温かく優しく、子どもたちの話を聞いてくれて、決して子ども扱いせず、一人の人間として扱ってくれました。先生、家族、友だち…、いきものすべての温かさと信じる心を大事にし、心の根を育てる教育です。親としてもとても誇りに思う自慢の幼稚園でした。
勤務する園は、私の思う理想の教育とは違うのではないかと疑問を持つようになりました。子どもの意思が尊重されていないのではないか、子どもたちが大人の顔色を伺っているように感じていました。
自分の立場では園の教育に対して何も働きかけができませんでした。「いま、これからの『子ども』のためにできることは何か」そして、「問題提起をしたいと思いながらも何もできず、独りで不平不満を抱えた『自分』を変えたい!」と強い思いがあふれ出てきました。もどかしさで我慢の限界でした。
未来を担う子どもたちにより良い教育をし、平和な世界を作る、その一助を担う「教育と子ども」に関わる仕事に就きたいと願うようになりました。
【5】芸術による教育の会の理念を知り教師へ
「本当にやりたい仕事」に就いて、世の中の役に立ちたい、人生やりたいことに時間を費やしたい!せっかくの美大を卒業したスキルと教育を併せた仕事「子どもと教育」子ども向けの美術の先生なんて無いかな?と思い探し始めました。
…そういえば我が子が以前体験した教室「芸術による教育の会」はどうかな?調べていくうちに会社の理念にみるみる引き込まれていき、この会社で働きたいと自分を試してみたくなりました。
会の理念は「自分の表現を認められて自己肯定感を高める」「失敗を重ねながらも成功体験を積み重ね生きる力を身につけ、人生で必要な術をつける」自分の目指すものとピッタリ合致しました。我が子の幼稚園の方針ととても似ていました。
調理の仕事は続けていましたが、会の講師へすぐに応募し無事パートで採用されました。
アートの先生になれるのだろうか、40代にして初めてのチャレンジでしたが、我が子の幼稚園での経験と子育ての経験を活かし、楽しく充実した仕事をすることができました。
不慣れで苦労もありましたが、それ以上に楽しさとやりがい充実感でいっぱいで、嬉しく働くことができました。程なくして調理師のパートは辞めて会の仕事だけを頑張っていくことになりました。

年少さんの絵の具指導
投稿日 : 2023年10月4日