子どもの絵の発達段階

*芸術による教育の会 冊子「びじゅつのまほう1」より抜粋

子どもの絵には発達段階があります。

子どもの成長にとって大切なのは、早く描けるようになることではなく、「ひとつひとつの発達段階のプロセスをいかに楽しむか」です。

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1 擦画期 (さつがき/1才~2才)
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~みんなここからスタートする!~

子どもは、クレヨンや絵の具をこすりつけ自分の手の動きが残ることに興味を持ちます。
これが子どもの絵の出発点です。
この時期の子どもの絵は運動的な快感と、よごす興味によって描かれます。
子どもの絵の出発点でその行為を取り上げてしまったら、子どもの発達は遅れたり、止まったりします。


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2 錯画期 (さくがき/1才6ケ月~3才)
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~なぐり描き、いっぱいしようね~

この時期の子どもの絵は、線がしっかりしてしてきて曲線が引かれ、円形の線も描けるようになってきます。
大人から見て、ただのいたずらとしか見えない『なぐり描き』の時代は、物に作用し、その物と自分との関係を知り、目と手の
運動を一致させるものであり、肉体的にも快い満足感を得ているのです。 


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3 象徴期 (しょうちょうき/3才~4才)
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~お母さん、○○かけた!!~

子どもはなぐり描きをしているうちに、お話をするようになり、線のかたまりや円形らしき物を指して、『りんご』とか『お母さん』とかいうようになります。
それは大人から見れば、そのものの形といえるものではありません。
見たり聞いたりの経験の中で、偶然に思い付いたことを象徴的に表すもので、最も自己中心的な時期です。
円形らしき物を『りんご』といったかと思うと、次には同じ物を『お母さん』と言ったりします。


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4 カタログ期 (かたろぐき/3才~5才)
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~いっぱい描けるようになったね~

この時期は自分の知っている形が色々と描けるようになります。
この時期の絵の特徴は描かれたものどうしがまったく関係がないことであり、大小関係、因果関係、つりあいがとれていないのが普通です。
この時期は物の大小の比較や正確さや順序などを批判したりせずに、子どもにたくさん話をさせ、相槌をうったりして、次から次とたくさん描かせることが大切です。
また、この時期、使用される色は必ずしも物の固有色ではなく、情緒が先行し感情の色が使われます。


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5 図式前期 (ずしきぜんき/5才~6才)
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~お空や地面も描けるようになったよ!~

子どもが知的な面にも情緒的な面にも成長してくると、自分を取り巻く周囲の関係や状況を知るようになってきます。
特徴的なことは、例えば家、木、太陽、山、花などに見られる記号的(図式的)な要素があったり、画面に上下左右ができ、大小のバランスや物と物との関係づけができてきます。
色についても物の固有色を使う傾向が出てきます。
 もうひとつ大きな特徴があります。
それは『ベースライン』と呼ばれるもので、地面との境界に一本の線が引かれます。
家、木、花、人物、動物などはすべてこのべースラインの上に並びます。空は上にあり、地面は下という意識が生じています。


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6 図式後期 (ずしきこうき/7才以上)
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~遠くまで描けるようになったよ!~
 

図式前期を過ぎて後期に入ってくると、物と物の重なりや遠近が画面に表現されてくるようになります。
そうすると、空は下方に下がり、地面が上方に上がり、空と地面が接するようになり、地平線や水平線が見られるようになります。
この時期になって、子どもは立体的な表現が可能になり、写実に興味を持ってくるのです。
物を見て描く方法はこの時期から出発させることが重要です。
図式後期以前に写実を強要すると、子どもは消化不良を起こし、絵を描くことが嫌いになってしまいます。   


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